建設業界への転職におすすめの転職エージェント・サイト

幅広い年代が活躍できる建築・建設業界。

国土交通省が発表している「最近の建設業を巡る状況について」によると、建設技能者数が最も多いのは60代の79.5万人で、全体の25.7%を占めています。

現場経験者や資格保有者であれば、40代や50代でもまだまだ転職のチャンスがあると言えるでしょう。

一方の20代は37.2万人と全体の12.0%程度で、若手の人手不足が深刻化しています。

建築・建設業界は20代若手だけでなく、業界全体で人手不足の問題を抱えています。

そのため、人材不足を解消するための待遇改善も進んでおり、今後より良い条件での転職も期待できるのではないでしょうか。

しかし、待遇改善が進んでいても旧態依然の会社も存在するので、転職の際は注意しなくてはいけません。

そこでおすすめしたいのが、建築・建設業界向け転職エージェント・サイトの活用です。

建築・建設業界の転職で失敗しないためにも、専門性の高い建築・建設業界に特化した転職エージェントに相談しながら転職活動を進めるのがいいでしょう。

当記事では、建築・建設業界向け転職エージェント・サイトを厳選して10社をピックアップ。

キャリアアドバイザーの笑顔

職種・仕事別おすすめ転職エージェント・サイトや、建築・建設業界向け転職エージェントが使える理由&メリットなども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

目次

建築・建設業界の転職エージェント・サイトおすすめ10選!各社の特徴や概要まとめ

以下の選定基準をもとに厳選した建築・建設業界の転職でおすすめしたい転職エージェント・サイト10選と、各社の特徴を紹介します。

建築・建設業界転職サイトの選定基準

各社の対応している職種や求人対応エリアなど、概要部分もまとめてみましたので、選ぶ際には参考にしてみてください。

『セコカンNEXT』は年代・建築・建設業界の経験有無を問わず使える転職エージェント

セコカンNEXTの特徴をPICK UP!
  • 施工管理の求人が多い
  • 取引先には大手企業が多数
  • 転勤なしの求人多数

『セコカンNEXT』は、年代・建築・建設業界の経験有無を問わずおすすめの転職サイト・エージェントです。

20代~60代まで幅広い年代層の転職をサポートしてくれて、「未経験・ブランク歓迎」の求人も多く扱っているからですね。

セコカンNEXTは建築・建設業界の技術者アウトソーシング事業を行っている「株式会社ワールドコーポレーション」が運営する転職エージェント。

そのためセコカンNEXTで転職すると、ワールドコーポレーションに正社員や契約社員として入社し、取引先の現場に「施工管理」「CADオペレーター」などとして派遣されることになります。

取引先には「大林組」「関電工」「大和ハウス工業」など、建築・設備業界の有名企業が名を連ねています。

まずはサイトで気になる求人がないかチェックしてみましょう。

セコカンNEXTの概要まとめ

対応職種 【施工管理】建築施工管理、土木施工管理、設備施工管理、電気施工管理、プラント施工管理、【施工管理補助】補助施工管理補助、管理系事務、建設事務、【CADオペレーター】CADオペレーター、BIMオペレーター、BIMモデラー、BIMコーディネーター、BIMマネージャー、【施工図】施工図
求人対応エリア 全国
職業紹介事業許可番号 13-ユ304344
運営会社 株式会社ワールドコーポレーション
公式サイト https://sekokan-next.worldcorp-jp.com/

セコカンNEXTを見る

『施工管理の転職エージェント』は基準を満たした企業のみを紹介

施工管理の転職エージェントの特徴をPICK UP!
  • 建築・建設業界経験者向け
  • 学情の基準を満たした優良企業のみを紹介
  • 高年収の案件を紹介

学情が運営している『施工管理の転職エージェント』は、「労働条件や待遇がよい」と認めた企業だけを紹介しています。

「残業が多すぎる」「離職率が高い」などの企業は紹介されないので、安心して利用可能です。

例えば「残業が月10時間以下の施工管理」といった求人があります。

「収入も労働環境も、どちらも大事にしたい」と考えている方は、施工管理の転職エージェントに登録しましょう。

ただし何らかの「建築・建設業界での経験」がないと利用できませんので、建築・建設業界未経験者には向いていません。

施工管理の転職エージェントの概要まとめ

対応職種 施工図・設計、CADオペレーター、事務職など
求人対応エリア 全国、海外
職業紹介事業許可番号 13-ユ-314210
運営会社 株式会社学情
公式サイト https://re-katsu.jp/

施工管理の転職エージェントを見る

『RSG建設転職』は年収アップが期待できる

RSG建設転職の特徴をPICK UP!
  • 収入アップした利用者が多い
  • 建築・建設業界出身のキャリアコンサルタントによる充実したサポート
  • 取引企業数・求人数が豊富

RSG建設転職は、年収アップが期待できる転職エージェントです。

実際に「収入アップ率99.4%」かつ「平均の年収アップ率が1.2倍~1.5倍」という実績があります(※)。

収入アップができる理由としては「求人の量が多く、質も高い」「マッチング精度が高い」などが考えられます。

紹介できる転職先は「ゼネコン」「建築系のコンサル」「ハウスメーカー」「設計事務所」などさまざまです。

また「応募書類の添削」「面接対策」「業界・企業情報の提供」をはじめとする転職サポートも充実。

とくに面接対策が好評なので、「どうも面接が苦手」という方にもおすすめします。

RSG建設転職の概要まとめ

対応職種 施工管理、設計、デザイン、コンサル、BIM、CIMなど
求人対応エリア 全国、海外
職業紹介事業許可番号 13-ユ-308379
運営会社 株式会社RSG
公式サイト https://xn--gmqq38ad1f12g8nk0ol.jp/

RSG建設転職を見る

※「RSG建設転職」公式サイトより(2024年4月8日時点)

『建設・設備求人データベース』は希望に合う求人を探しやすい

建設・設備求人データベースの特徴をPICK UP!
  • 求人数が豊富で、選択肢が広がる
  • 採用側の人事担当者だけではなく、現場責任者ともコネクションあり
  • 「書類添削」「面接対策」「アドバイザーから企業への推薦・アピール」あり

『建設・設備求人データベース』は希望に合う求人を探しやすい転職エージェントです。

公開求人だけでも16,025件(※)あり、さらにサイト上で公開されていない非公開求人も保有しています。

求人数が多ければ、「気になる求人」を見つけやすくなると考えられます。

例えば「受注者側から発注者側へのキャリアチェンジ」なども可能です。

また採用側の人事担当者だけではなく「現場責任者」ともコネクションがあるエージェントなので、「面接での質問傾向」「部署の雰囲気」など、リアルな情報を提供してもらえるのもメリット。

気になる方はサイト上のフォームから転職支援を申し込みましょう。

建設・設備求人データベースの概要まとめ

対応職種 【設計・CM・積算】意匠設計、構造設計、内装設計、設計監理・CM、設備設計(電気・制御)、設備設計(機械(空調・給排水・衛生))、プラント設計(電気・計装)、プラント設計(機械(プロセス・配管))、土木設計、発注者支援業務、積算
【施工管理】建築施工管理、土木施工管理、電気工事施工管理、機械設備施工管理、施工管理(その他)
【設備管理】設備管理・設備保全
【建設関連その他職種】プロジェクトマネージャー、プロパティマネージャー・AM、安全管理・品質管理営業(建設・土木・不動産)、営業(プラント・設備)、環境・省エネ関連、その他
求人対応エリア 全国、海外
職業紹介事業許可番号 27-ユ-020100
運営会社 株式会社クイック
公式サイト https://plant.ten-navi.com/

建設・設備求人データベースを見る

※「建設・設備求人データベース」公式サイトより(2024年4月8日時点)

『KSキャリア』は転職後の定着率が高い

KSキャリアの特徴をPICK UP!
  • 転職後の定着率が高い
  • 不動産会社のグループ会社なので、不動産・建築・建設業界と太いパイプがある
  • 入社まで最短2週間・平均1ヶ月程度

『KSキャリア』は転職半年後の定着率が高い転職エージェントです。

マッチングの精度を重視して仕事を紹介してくれるため、転職半年後の定着率は92%(※)となっています。

アドバイザーが「1on1」でサポートしてくれるため、希望や経験の棚卸ができ、マッチング精度が高まります。

また東証プライム上場の「ケイアイスター不動産」のグループ企業なので、不動産・建築・建設業界とのつながりが強いのもポイント。

そのため施工管理を始め、「設計」「事務」「経理」「マーケティング」など、建築・建設業界のさまざまな職種を取り扱っています。

具体的な求人を見たい方はまず登録してみましょう。

KSキャリアの概要まとめ

対応職種 建築施工管理、土木施工管理、設計/CAD、積算/購買、品質管理/アフター
求人対応エリア 全国
職業紹介事業許可番号 13-ユ-312284
運営会社 KSキャリア株式会社
公式サイト https://ks-career.co.jp/

KSキャリアを見る

※「KSキャリア」公式サイトより(2024年4月8日時点)

『建職バンク』はスピーディーな転職活動が可能

建職バンクの特徴をPICK UP!
  • 転職サイトとしても使える
  • 関東地方の電気系求人に強い
  • 面談から内定までが速い

建職バンクはスピーディーな転職活動を可能にしてくれる転職エージェント・サイトです。

登録したら24時間以内にエージェントから連絡をもらえますし、面談から内定までの平均日数も26日(※)とスピーディー。

求人数・取引者数が多く、応募者の希望や能力に合う求人を紹介しやすいためだと考えられます。

エージェントサービスを利用せず転職サイトとして使う場合も、スカウト機能を使って効率的に転職活動を進められます。

「職種」のほか、「工事の種類」「保有資格」で求人を絞り込めるのも便利です。

求人数が豊富で利用者も多い転職エージェント・サイトなので、建築・建設業界での転職を目指すならぜひ登録しておきましょう。

建職バンクの概要まとめ

対応職種 施工管理、設備設計、設備管理、設計、職人・現場作業員、営業、その他
求人対応エリア 全国
職業紹介事業許可番号 27-ユ-303375
運営会社 株式会社アーキベース
公式サイト https://kenshoku-bank.com/

建職バンクを見る

※「建職バンク」公式サイトより(2024年4月 8日時点)

『建設キャリア』はキャリアを活かしたステップアップをサポート

建設キャリアの特徴をPICK UP!
  • コンサルタントのサポートで、キャリアを活かす転職を実現
  • 書類通過率が高い
  • 入社後もフォローしてくれる

『建設キャリア』は、応募者のキャリアを存分に活かしたキャリアアップ転職をサポートしてくれる転職エージェントです。

応募者が「自分の武器だ」と気づいていないスキルやキャリアを明確化し、応募先企業へのアピールにつなげてくれます。

「残業を減らしたい」「介護のため、転勤できない」といった事情に寄り添い、待遇や収入をアップしながら、収入以外の希望も満たせる求人を紹介してくれるのもメリット。

実際「収入アップと残業減」「収入アップと管理職候補としての採用」と叶えた人もいます。

また建築・建設業界で長く経験を積んだコンサルタントが推薦してくれるので、書類通過率も高くなります。

「入社後のイメージ違い」などに対してもフォローがあるので、安心して利用できる転職エージェントです。

建設キャリアの概要まとめ

対応職種 非公開
求人対応エリア 全国
職業紹介事業許可番号 13-ユ-314395
運営会社 株式会社グローバ
公式サイト https://kensetsu-career.com/

建設キャリアを見る

『建築・土木転職ナビ』は鮮度の高い情報をスピーディーに提供

建築・土木転職ナビの特徴をPICK UP!
  • 人材大手のマイナビが運営
  • 20代~40代の利用が多い
  • 鮮度の高い情報を提供してくれる

『建築・土木転職ナビ』は鮮度の高い情報をスピーディーに提供してくれる転職エージェントです。

建築・土木に特化して企業との関係を築いているため、募集を開始したばかりの求人も、すぐ紹介してもらえます。

もちろん一般には公開されない「非公開求人」も含めて、紹介・提案が可能です。

また運営会社のマイナビはコンサルタントのヒアリングにも定評があり、「コンサルタントと相談する中で、転職理由や転職の目的が明確になった」というケースもあります。

転職理由や目的が明確になることで、応募先企業に求める条件もはっきりして、失敗が少なくなると考えられますね。

「転職するかまだ決めていない」という状態でも相談できるので、まず会員登録してみてはいかがでしょうか。

建築・土木転職ナビの概要まとめ

対応職種 施工、研究、積算、設計、施工管理、コンサルタント、技術開発、企画
求人対応エリア 全国
職業紹介事業許可番号 13-ユ-080554
運営会社 株式会社マイナビ
公式サイト https://tennavi-job.com/constructing/

建築・土木転職ナビを見る

『施工管理ドットキャリア』は福利厚生が充実

施工管理ドットキャリアの特徴をPICK UP!
  • 人材大手・日研トータルソーシングの正社員・契約社員として働く
  • 取引先企業が多く、全国各地に職場がある
  • 希望すれば事前に職場見学が可能

『施工管理ドットキャリア』は福利厚生が充実しています。

人材大手・日研トータルソーシングの社員となって各現場に派遣されるスタイルの求人なので、日研トータルソーシングの福利厚生を利用できるのですね。

具体的には「社員寮完備」「赴任手当」「資格取得支援」「資格手当」などが挙げられます。

職場によっては事前に見学もできるので、仕事開始前に職場の雰囲気を知ることが可能です。

「施工管理」のほか「CADオペレーター」「設計」「事務」の求人も扱っています。

全国に拠点があり電話・オンラインでのヒアリングも可能なので、全国どこにお住まいでもおすすめです。

施工管理ドットキャリアの概要まとめ

対応職種 【建築】建築施工管理、建築設計、建築施工図、建築CADオペレーター
【土木】土木施工管理、土木設計、土木CADオペレーター
【電気設備】電気設備施工管理、電気設備設計、電気設備施工図、電気設備CADオペレーター
【空調・衛生設備】空調設備施工管理、空調設備設計、空調設備施工図、空調設備CADオペレーター、衛生設備施工管理、衛生設備設計、衛生設備施工図、衛生設備CADオペレーター
【プラント】プラント施工管理プラント設計プラントCADオペレーター
【その他】安全担当、積算担当、設備担当、発注者支援業務、事務、技術社員支援担当
求人対応エリア 全国
職業紹介事業許可番号 13-ユ-060049
運営会社 日研トータルソーシング株式会社
公式サイト https://sekou-kanri.careers/

施工管理ドットキャリアを見る

『施工管理転職ナビ』はコンサルタントの対応が評価されている

施工管理転職ナビの特徴をPICK UP!
  • 未経験OKの求人が多い
  • コンサルタントの対応に定評あり
  • スカウトメール機能あり

『施工管理転職ナビ』は「コンサルタントの対応が丁寧」と評価されている転職エージェント・サイトです。

具体的には「こまめに連絡をくれる」「応募書類の添削などが丁寧」といった体験談が寄せられています。

大手転職エージェント・サイトに比べると公開求人数は少なめですが、「未経験OK」の求人が多いのは嬉しいポイント。

「保守」や「営業」といった施工管理以外の職種もありますし、応募先企業も多様です。

エージェントではなく転職サイトとしても使えるので、気になる方は一度サイトをチェックしてみてください。

施工管理転職ナビの概要まとめ

対応職種 建築(ビル・工場・商業施設等)、建築(マンション)、建築(戸建住宅・アパート)、建築(内装)、プラント、発注者側・工事監理・CM、設計・積算・CAD、電気・通信設備、空調・衛生設備、土木(橋梁)、土木(上下水道)、土木(トンネル・道路・造成・ダム・河川など)、エクステリア・造園・外溝、その他
求人対応エリア 全国
職業紹介事業許可番号 13-ユ-303906
運営会社 株式会社内藤一水社
公式サイト https://sekou.birumen-navi.com/

施工管理転職ナビを見る

職種・仕事別におすすめの建築・建設業界向け転職エージェント・サイト

建築・建設業界には、施工管理をはじめさまざまな職種があります。

以下の代表的な職種別に、おすすめしたい転職エージェント・サイトを紹介します。

職種・仕事別におすすめの建築・建設業界向け転職エージェント・サイトのイラスト

希望する職種があればチェックしてみてください。

施工管理におすすめの転職エージェント2選

施工管理希望者におすすめの転職エージェントは、次の2社です。

  • セコカンNEXT
  • 施工管理求人ナビ

それぞれの特徴やおすすめポイントを紹介するので参考にしてください。

セコカンNEXT
セコカンNEXTは施工管理の求人が豊富なので、希望に合う施工管理の仕事を見つけやすいというメリットがあります。

建築の施工管理だけではなく、「土木」「設備」「電気」の施工管理求人も取り扱っています。

経験者対象の求人には、「前職の給与は保証する」という条件がついていることも多いので、「転職による一時的な収入ダウン」を心配している人も安心して利用可能です。

一方未経験から施工管理や施工管理補助に挑戦できる求人も。

未経験者・経験者ともに、施工管理のお仕事を考えている方に幅広くおすすめです。

施工管理求人ナビ
施工管理求人ナビは、建築・建設業界の中でも施工管理に特化した転職エージェント・サイトです。

施工管理に特化しているため担当者(マッチング担当・サポート担当)の専門性が高く、利用者の満足度も94%と高いです(※1)。

また利用者の92%が「給与が上がった」と回答しており(※2)、転職での収入アップを目指す人におすすめ。

施工管理への転職を希望する人にとっては、安心して利用できる転職エージェントといえます。

※1、2「施工管理求人ナビ」公式サイトより(2024年4月8日時点)

CADオペレーターにおすすめの転職エージェント2選

CADオペレーターとして転職したい方におすすめな転職エージェントは、次の2社です。

  • セコカンNEXT
  • 施工管理ジョブ

それぞれの特徴やおすすめポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

セコカンNEXT

セコカンNEXTにはCADオペレーターの求人が豊富で、建築CADオペレーターだけではなく「土木CADオペレーター」「設備CADオペレーター」の求人もあります。

日本全国にCADオペレーターの案件があるので、どのエリアで仕事探しをしている方にもおすすめ。

CADの経験者募集が多くなっているものの、未経験者で挑戦できる求人もあります。

ただしCADオペレーターは「契約社員」として入社する案件も多いため、正社員にこだわりたい方は雇用形態に注意しましょう。

施工管理ジョブ

施工管理ジョブは株式会社トライトエンジニアリングが運営している転職エージェントで、CADオペレーターの求人が豊富です。

「CADオペレーターは激務」というイメージがある方も多いかもしれませんが、施工管理ジョブでは「残業少なめ」のCADオペレーター求人も多く扱っています。

女性活躍中の案件も多いので、CADオペレーターとして活躍したい女性にもおすすめ。

「プライベートも充実させたい」というCADオペレーターは、ぜひ施工管理ジョブに相談してみてください。

設計におすすめの転職エージェント2選

設計の仕事をしたい方におすすめなのは、次の2社です。

  • A-worker
  • アーキテクト・エージェンシー

2社のおすすめポイント・特徴を参考に選んでみてください。

A-worker

A-workerは建築・建設業界の中でも、設計に特化している転職サイトです。

掲載されている主な職種は「建築意匠設計」「設計アシスタント」「建築構造設計」など。

設計の求人しか掲載されておらず、「業種」「建物種別」「利用ソフト」で求人を絞り込めるので、建築設計の希望者にとって使いやすいサイトとなっています。

「設計事務所の勤務は過酷」と言われることもありますが、A-workerでは「求人が労働基準法に違反していないか」をチェックしたうえで掲載しているので安心です。

スカウト機能で思いもよらなかった設計事務所・企業と出会える可能性もありますので、転職活動の幅を広げたい方は、ぜひ登録を検討してみてください。

アーキテクト・エージェンシー

アーキテクト・エージェンシーは、クリーク・アンド・リバー社が運営する建築設計業界特化型の転職エージェントです。

建築設計業界に特化しているためエージェントの専門性が高く、設計事務所・建築会社とのつながりも深いのが特徴。

国内だけではなく海外の案件も紹介してもらえるため、海外プロジェクトに参加したい建築設計者の方にもおすすめです。

建築業界での経験があれば、資格がなかったり経験が浅かったりしても相談できますので、気になる方は登録を検討してみましょう。

設備管理におすすめの転職エージェント2選

設備管理の仕事をしたい方におすすめなのは、次の2社です。

  • 建設・設備求人データベース
  • 建職バンク

それぞれの特徴を詳しく紹介するので、選ぶ際の参考にしてみてください。

建設・設備求人データベース

建設・設備求人データベースは「電気主任技術者」「電気工事士」の資格が必要とされる設備管理・設備保全の求人を多数保有しています。

具体的には「電気主任技術者」の公開求人が915件、「第1種電気工事士」の公開求人が826件もあり(※)、さらにサイトには載っていない非公開求人もあります。

「設備関連の責任者」の求人もあるので、管理職クラスの転職にもおすすめ。

ビルメン・設備管理関係の求人が日々更新されているので、ぜひ一度サイトをチェックしてみましょう。

※「建設・設備求人データベース」公式サイトより(2024年4月8日時点)

建職バンク

建職バンクは「住友電設」「中電工」などを取引先にもち、設備管理・設備保全の求人を豊富に扱っています。

「残業時間が20時間以内」「土日祝休み」といった設備管理求人も多いため、仕事とプライベートを両立したい人にもおすすめ。

電気系求人の取り扱いに慣れたアドバイザーがサポートしてくれるので、応募書類作成や面接での応答にも自信をもてるでしょう。

「電験」「電気工事士」など電気関係の資格から求人を絞り込むこともできるので、気になる方は一度サイトをチェックしてみてください。

キャリアアドバイザーの笑顔

建築・建設業界向け転職エージェント・サイトでは他にもいろいろな職種を扱っているので、公式サイトからもチェックしてみてください。

職歴別におすすめの建築・建設業界向け転職エージェント・サイト

未経験者と経験者では、おすすめの転職エージェントも異なります。

職歴別に、おすすめの転職エージェント・サイトを紹介します。

職歴別におすすめの建築・建設業界向け転職エージェント・サイトのイラスト

該当する職歴をチェックしてみてください。

建築・建設業界の未経験者におすすめの転職エージェント3選

未経験者におすすめなのは、次の3社です。

  • 施工管理ドットキャリア
  • セコカンNEXT
  • KSキャリア

おすすめ理由や各転職エージェント・サイトの特徴を紹介するので参考にしてみてください。

施工管理ドットキャリア

施工管理ドットキャリアを通じて転職すると、日研トータルソーシングのOJTプログラムやフォローを受けられるため、未経験者でも安心して就業可能です。

実際に未経験OKの求人も多数。

資格取得支援制度もあるので、「未経験から資格を取得してキャリアアップしたい」という意欲ある方におすすめです。

「未経験だけど建築・建設業界に挑戦したい!」「未経験だから、研修がしっかりしているところで働きたい」という方は、ぜひ施工管理ドットキャリアをチェックしてみましょう。

セコカンNEXT

セカコンNEXTを利用すると、運営会社であるワールドコーポレーションで研修を受けられます。

ワールドコーポレーションでは未経験から建設の仕事を始める人も多いので、研修が充実しており、時期に応じて「配属後研修」「現場に配属される社員へのフォローアップ」もあります。

未経験で挑戦できる仕事は「施工管理・施工管理補助」「建設事務」「CADオペレーター」など豊富。

安心して働き始めたい未経験の方は、セカコンNEXTへの登録を検討してみてください。

KSキャリア

KSキャリアの利用者は「20代の既卒・第二新卒」「フリーター」などが中心です。

そのため「未経験」「資格なし」で応募できる求人を多数扱っています。

実際にKSキャリア経由で、飲食店のアルバイトから施工管理への転職を成功させた人も。

「未経験で、本当に挑戦できるのだろうか」「自分にできるのだろうか」と不安な方も、一度相談してみることをおすすめします。

キャリアアドバイザーが書類添削や面接対策でしっかりサポートしてくれるので、未経験の方も安心して転職活動を進められるでしょう。

建築・建設業界の経験者におすすめの転職エージェント2選

建築・建設業界の経験者におすすめの転職エージェントは、次の2社です。

  • RSG建設転職
  • 施工管理の転職エージェント

それぞれのおすすめ理由や特徴を紹介するのでチェックしてみてください。

RSG建設転職

RSG建設転職は「スーパーゼネコン」から「設計事務所」まで多種多様な求人を保有しているため、経験を活かして新たな環境で仕事したい人におすすめです。

グループには「RSG不動産転職」もあるので、建築・建設業界の経験を活かして不動産業界にキャリアチェンジすることも可能。

「精度の高いマッチング」と「充実した転職サポート」によって、年収アップ転職が叶う可能性も高いです。

「経験を活かして、より満足度の高い職場へ移りたい」と考えている方は、登録を検討してみてください。

施工管理の転職エージェント

施工管理の転職エージェントは、「年収600万円以上」など高収入の案件が多いため、経験者のキャリアアップ転職におすすめです。

さらにキャリアアドバイザーが、企業側と年収に関する条件交渉も行ってくれるので、希望条件に近づけやすくなります。

「これまでの経験を高く評価してくれる企業で働き、収入アップを実現したい」と考えている人は、施工管理の転職エージェントへの登録を検討してみましょう。

建築・建設業界向け転職エージェント・サイトの選び方のコツ

建築・建設業界に転職したいときの、転職エージェント・サイトの選び方のコツを紹介します。

建築・建設業界向け転職エージェント・サイト選び方のコツのイラスト

登録先の転職エージェント・サイトに失敗して後悔したくない方は、ぜひ参考にしてください。

【コツ1】詳細な求人情報がチェックできる転職エージェント・サイトを選ぶ

詳細な求人情報のチェックができる転職エージェント・サイトを選びましょう。

建築・建設業界で転職先を選ぶ際、「実労働時間」「休日」「事業内容」などが重要なポイントとなるからです。

これまで建設業で猶予されていた時間外労働の上限規定が令和6年4月1日から適用されるなど、建築・建設業界でも働き方改革が進んではいるものの、長時間労働の課題が解決したわけではありません。

労働時間が長い職場だと心身への負担が大きく、短期間での離職につながる可能性もあります。

国土交通省が発表している「建設業働き方改革加速化プログラム」には、週休2日制の導入を後押しする明文があるものの義務化はされておらず(※)、「土日休み」「連休」などもまだまだ取りにくいのが現状です。

そのため「家族と休みを合わせたい」という希望があるなら、休日の曜日もチェックしておく必要があります。

さらにチェックしておきたいのが「事業内容」です。

建物の新築や改築といった建築分野もあれば、ダムや道路などを造る土木分野など建築・建設業界は幅広く、入社後に思ってもいない分野の仕事に携わることも考えられます。

求人検索の時点で詳しい条件を選択できる転職エージェント・サイトであれば、自分の希望に近い求人をある程度しぼって探せます。

さらに詳しい情報を知りたいときは、求人情報の内容をよく確認するようにしてください。

求人情報を見ただけではわからない情報を知りたいときは、求人情報を把握している転職エージェントの利用が便利。

当記事で紹介している転職エージェントの中でも、「建設・設備求人データベース」は、人事担当者や現場責任者とコネクションがあるため、求人情報に掲載されていないような情報を教えてもらえます。

また「施工管理ドットキャリア」は、職場によっては事前に見学ができるので、働いている人たちを自分の目で見て確認するのもいいでしょう。

ミスマッチや早期退職を防ぐためにも、より詳しくリアルな情報を提供している、転職エージェント・サイトを選ぶようにしてください。

※2024年5月時点

【コツ2】面談・面接の日時に配慮してくれる転職エージェントを選ぶ

建築・建設業界で働いていると、「仕事が忙しくて転職活動の時間が取れない」と悩む方も少なくないでしょう。

「残業や休日出勤が多い」と悩んで転職を検討している方なら尚更ではないでしょうか。

建築・建設業界に在職しながら転職活動を行うなら、面談・面接の時間帯に配慮してくれる転職エージェントを選んでください。

担当のキャリアアドバイザーが「平日夜間」や「土日」に面談してくれたり、応募先企業との面接日時について配慮してくれたりすれば、スケジューリングも楽になるからですね。

オフィスに出向く時間がない方は、オンライン面談に対応している転職エージェントもあります。

セコカンNEXTのように、「オンライン」「電話」「出張」など、面談方法に複数の選択肢がある転職エージェントも。

仕事と転職活動を並行する人は、「在職しながら利用しやすい転職エージェントか」を判断基準に選ぶといいでしょう。

各転職エージェント・サイトの「面談方法」「面談可能な日時」をまとめたので、選ぶ際の参考にしてください。(※公式サイト内で言及されていたサービスを掲載)

サービス名 面談方法 面談・面接の日時
セコカンNEXT オンライン・電話・出張面接にも対応 希望をふまえて設定可能
施工管理の転職エージェント オンライン・電話・対面 勤務時間後・土日も可能
RSG建設転職 オンライン・電話 土日・平日夜ばど、希望に合わせて調整
建設・設備求人データベース 電話・対面 平日夜・休日に調整可能
KSキャリア オンライン・電話
建職バンク 基本電話・オンラインにも対応
施工管理ドットキャリア 対面、地域によっては電話・オンラインにも対応

※調査日2024年10月19日

【コツ3】転職エージェントの転職支援実績を確認してから選ぶ

転職エージェントを選ぶ際は、転職支援実績を確認するのも忘れないようにしましょう。

同じ建築・建設業界でも、転職エージェントごとに得意とする分野が異なるからです。

内定率が高く転職支援実績も豊富な転職エージェントでも、希望分野や条件のサポートを行なっていなければ意味がありません。

例えば、女性の転職支援実績の有無が挙げられるでしょう。

建設業で働く女性は、総務省が行った「令和4年就業構造基本調査」によると、2017年で83.4万人なのに対して、2022年は88.6万人と増加傾向にあり、女性の転職支援ニーズも高まっていると考えられます。

とはいえ、建設業で働く男性は2022年で374.3万人と女性に比べて約4倍もいるため、女性転職支援実績の乏しい転職エージェントがある可能性も高いわけです。

女性ならではの転職の悩みなどに寄り添ってもらえなかったり、女性が働きやすい企業と取引がなかったりすると、希望通りの転職を実現できません。

「スーパーゼネコンへの転職支援実績が豊富」「20代~60代まで施工管理の転職支援実績がある」など、各転職エージェントの公式サイトには転職支援実績や、内定者の声などが掲載されています。

少し手間はかかりますが、自身のプロフィールや希望と似た人の転職支援実績や内定実績があるか確認してみてください。

転職支援実績や利用者の声が公式サイトに掲載されていた転職エージェントを紹介します。

公式サイトに掲載されていない転職エージェントや、より詳しい実績を知りたいときは、担当者に聞くようにしてください。

サービス名 転職支援実績・利用者の声
RSG建設転職 転職者の声・豊富な転職実績
建設・設備求人データベース ご利用者の声
KSキャリア 実績紹介
建職バンク ご利用者の声
建設キャリア たくさんの方が希望の転職を実現しています。
建築・土木転職ナビ 成功事例をご紹介します

建築・建設業界向け転職エージェントが使える理由&メリット

建築・建設業界向け転職エージェントが使える主な理由&メリットは、以下の3点です。

建築・建設業界向け転職エージェントのメリットについてのイラスト

詳しい内容について順番に解説するので確認してみてください。

建築・建設業界の職種・企業ごとの選考対策を受けられる

転職エージェントを利用すると、職種や企業に合わせた「応募書類の添削」「面接対策」などのサポートを受けられます。

建築・建設業界にあるさまざまな職種や、各企業が求めるスキルや能力を、業界に精通したキャリアアドバイザーが理解しているからです。

スキルや能力だけでなく、企業が求める人材の特徴も把握しており、各企業に合わせたアドバイスやサポートが可能です。

建築・建設業界向け転職エージェントのサポートによって、自己流で選考対策をするよりも、選考通過率がアップすると考えられます。

とくに異職種へのキャリアチェンジ転職や、同じ建築・建設業界でも違う分野への転職を希望している場合だと、転職エージェントの選考対策は使えるでしょう。

実力や実績があっても対策不足で落選してしまうことも考えられます。

建築・建設業界の転職には、ぜひプロの転職支援を活用してください。

新3K職場への転職が期待できる

新3K職場への転職が期待できるのも、建築・建設業界向け転職エージェントが使える理由のひとつです。

なかでも建築・建設業界に特化した転職エージェントは、スーパーゼネコンをはじめ、準大手ゼネコンや優良企業とも取引を行っているため、働きやすい求人と出会えるチャンスがあります。

以前は「3K」や「6K」と言われていた建築・建設業界。

ちなみに「きつい」「汚い」「危険」3Kに、「厳しい」「帰れない」「給料が安い」をプラスしたのが6Kです。

しかし平成27年に国土交通省と日本経団連が、「給与が高い」「休暇が取れる」「希望が持てる」の『新3K』を提唱し、経営資源の豊富な大手企業などを中心に改善が進んでいます。

上記のような好条件の求人は非公開で募集を行う傾向にあるので、転職エージェントを活用し、新3K求人を希望してみてください。

やりがいをもちつつ、プライベートや健康も大切にできる職場を見つけやすくなるでしょう。

建築・建設業界に関するスキルアップ支援を受けられる

建築・建設業界向け転職エージェントによっては、建築・建設業界に関するスキルアップ支援を提供しています。

これから建築・建設業界に挑戦する人や、キャリアアップを目指す人の応援サポートを充実させることで、求職者の市場価値を高め、転職成功へと導けるからです。

スキルアップ支援を行っている建築・建設業界向け転職エージェント・サイトの例と、具体的な内容は以下のとおり。

転職エージェント・サイト スキルアップ支援
セコカンNEXT 提携資格学校割引制度/資格取得の個別サポートや勉強会の開催など
施工管理ドットキャリア 受験サポート/資格取得の報奨金支給など
建職バンク 電気工事士試験過去問題を掲載
ベスキャリ建設 研修講座

未経験者やブランクありの人から、資格取得やキャリアアップを目指している人まで、さまざまな人を対象にしたスキルアップ支援があるので、ぜひ活用してください。

建築・建設業界向け転職エージェントを使う際の注意点

建築・建設業界向け転職エージェントを使う際に注意したいのは以下の2点です。

建築・建設業界向け転職エージェントの注意点についてのイラスト

転職エージェント利用する際のリスクを避けるためにも、参考にしてみてください。

提案に偏りがあるキャリアアドバイザーには注意する

提案に偏りがあるキャリアアドバイザーには注意してください。

希望とは違う方向で転職活動が進んでしまったり、適性に合わない求人紹介が行われたりと、転職を失敗する可能性が高いからです。

とくに注意したいのが「施工管理」の職種を猛プッシュしてくるキャリアアドバイザーです。

施工管理の求人を提案してくる理由は次のとおり。

  • 人手不足のため求人数も多く内定が取りやすい
  • 高年収のため成功報酬も高くなる

強引に施工管理求人をすすめてくるキャリアアドバイザーもいるため、「転職エージェントが施工管理の求人ばかり送ってくるのでうっとうしい」と感じてしまう人もいます。

もちろん施工管理を希望しているなら問題ありません。

しかし「本当は積算の仕事がしたいのに、施工管理ばかり提案される」という場合は問題です。

希望に合わない求人ばかり提案してくるキャリアアドバイザーが担当になってしまったら、担当者か転職エージェントを変えましょう。

転職エージェントからの情報だけに頼らない

建築・建設業界向け転職エージェントから提供される情報だけに頼らないようにしましょう。

「建築・建設業界の転職のプロだから」「業界や企業に精通している」などの理由で、提供情報を鵜呑みにしがちですが、キャリアアドバイザーの主観が入っていたり、表面的な部分だけだったりすることもありえます。

例えば、外部から見ると教育・指導がしっかりしている企業でも、内部の人間からすると上下関係が厳しく、のびのび働けないといった実態の違いがあることも。

自身でも情報収集を行い、転職エージェントからの情報と整合性が取れているか確認するといいでしょう。

建築・建設業界や企業の情報収集には、次のような方法があります。

情報収集の方法 特徴 具体例
企業の公式サイト 企業の経営理念や最新情報を知れる。 各企業のホームページ、SNSなど
口コミサイト 現社員や元社員からの評判や年収、職場環境などをチェックできる。 転職会議OpenWork
業界紙 業界の最新動向や主要ニュースなどの情報が得られる。 日刊建設工業新聞
実際に働いている人から聞く 効率的に質の高い情報を収集できる。 友人・知人など人脈を使う

情報収集を行う際は、最新の情報かを確認した上で参考にしてください。

建築・建設業界向け転職エージェントの使い方|登録から入社までの流れ

建築・建設業界向け転職エージェントの登録から入社までの流れは以下のとおりです。

建築・建設業界向け転職エージェントの登録から入社までの流れに関するイラスト

流れを把握しておくと、転職エージェントの使い方や転職までのイメージもしやすいのではないでしょうか。

【注意】上記流れと違う建築・建設業界向け転職サービスもある

ちなみに、今回紹介した「施工管理ドットキャリア」は上記の流れとは少し異なります。

施工管理ドットキャリアの運営元である日研トータルソーシング株式会社の正社員・契約社員として雇用され、取引のある企業へ派遣される形となります。

登録から就業開始までの流れは次のようになり、「応募先企業での書類選考・面接」がありません。

  1. 求人に応募またはエントリーする
  2. 担当アドバイザーと個別面談して、希望条件を伝える
  3. 担当アドバイザーから求人紹介を受ける
  4. 仕事が決定
  5. 就業開始
キャリアアドバイザーの笑顔

次の章では、建築・建設業界向け転職エージェント・サイト利用時のQ&Aを紹介しています。主に登録時に生じる疑問について解説しているので、引き続きチェックしてください。

建築・建設業界向け転職エージェント・サイト利用時のQ&A

建築・建設業界向け転職エージェント・サイト利用時の疑問や知りたいことなどをQ&A形式で紹介します。

様々な情報について解説してきましたが、疑問が残っている場合はチェックしてみてください。

Q.登録や転職サポートの料金はかかりますか?

A.転職エージェント・サイトを利用するのに費用はかかりません。

求人企業から受け取る「コンサルティングフィー(紹介手数料)」や「求人掲載料」で運営が成り立っているからです。

建築・建設業界向け転職エージェント・サイトの多くが、「登録」「求人検索」「転職支援サービス」など無料で利用できるようになっているので、ぜひ活用してください。

Q.60代でも利用できますか?

A.転職エージェント・サイトによっては60代でも活躍できる求人を扱っています。

人手不足が深刻化している建築・建設業界では、定年を65歳や70歳に引き上げている企業も多く、シニア人材の重要は高いです。

経歴や保有資格によっては、まだまだ活躍できる職場もあり、積極的に採用を行っている企業も存在します。

60歳以上で転職や求人紹介を希望する方でもチャンスはあるので、年齢を理由に諦めず転職エージェント・サイトを利用してください。

Q.建築・建設業界で使える資格がなくても大丈夫でしょうか?

A.無資格でも転職エージェント・サイトは利用できます。

資格の有無を問わない求人もあるからです。

資格がなくても現場経験があれば歓迎される求人もありますし、働きながら資格取得を支援してくれる企業などもあります。

ただし、一級建築士のような一部の職種では資格必須です。

求人によっては、「要資格」の応募資格を設けていることもあるので、資格がなくて応募できない求人があることも理解しておきましょう。

Q.長期にわたるプロジェクトを抱えているため、すぐの転職は難しいですが相談していいですか?

A.すぐ転職できなくても転職エージェントへの相談は可能です。

今後のキャリアプランや転職のタイミングなどの相談にものってもらえます。

また、転職の意志が固まっていない場合でも、一緒になって今後の方向性を考えてくれますし、求人を紹介されたからと必ず転職しなければいけないわけでもありません。

Q.現在勤めている会社の求人が掲載されています。登録していることはバレないでしょうか?

A.個人情報は厳重に管理されているため、転職エージェント・サイトが求職者の了承なしで開示することはありません。

ただし、プロフィールの公開範囲の設定ミスなどで、経歴を見た人事担当者が気付くケースはあります。

もし現在勤めている会社が転職エージェント・サイトを利用しているようなら、ブロックし閲覧制限をかけておくといいでしょう。

経験者に聞いた!建築・建設業界ならではの転職の悩みと対処法

建築・建設業界での転職の悩みについてのイラスト

建築・建設業界への転職を目指すにあたって、さまざまな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

実際に建築・建設業界への転職経験者にアンケートを実施し、悩みや対処法について教えてもらいました。

一部をピックアップしたので、悩みがある人はぜひ参考にしてみてください。

【調査概要】

  • 調査対象:建築・建設業界への転職経験者
  • 調査期間:2024年5月26日~6月1日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 調査人数:13人(女性6人/男性7人)

(※口コミ内の年齢は転職時のものです。)

CASE1:パワハラなどのハラスメントに関する悩み

事故や危険と隣り合わせの建築・建設業界でよくあるのが、現場での大声による叱責や厳しい指導からパワハラへと発展するケースです。

他にも「能力以上の業務をさせる」「現場で一人だけ無視をする」「身体的攻撃」といったパワハラ事例もあります。

さらに、一次下請け・二次下請けなど上下関係があることも、パワハラが生まれやすい要因です。

厚生労働省の調査(※)によると、パワハラなどのハラスメントに対して、予防・解決のための取り組み実施割合が全般的に低い業種として建設業があがっていることからも、悩みを抱えやすいと言えそうです。
(※参照:「令和5年度 厚生労働省委託事業 職場のハラスメントに関する実態調査報告書」)

建築・建設業界への転職経験者に、パワハラなどのハラスメントに関する悩みの対処法を教えてもらったので、以下の内容を参考にしてみてください。

27歳 男性
電気工事士から土木工事へ転職
男性A

とにかく筋トレ。身体を大きくし相手に外見的に圧力をかける事に専念しました。建築関係の業界には、己の力のみで上下関係を構築する人間も少なからず存在するので、入社3ヶ月前に腕力を付ける為にダンベルカールなどのトレーニングを行いました。

〔出典〕独自アンケート調査
35歳 男性
施工管理から営業へ転職
男性B

日頃から積極的に会社の従業員とコミュニケーションを図り、良好な人間関係を築くことで、問題が起こりにくい環境を作りました。また、困ったことがあれば遠慮なく相談できる雰囲気を作り、一人で抱え込まないようにしました。

31歳 男性
電気工事から電気工事へ転職

挨拶しても返してくれない先輩がいたので、最初はいやだと思ったけれど、諦めず挨拶を続けたら返してくれた。とりあえず新米だったし、言われた事は素直に受け止め、反抗的な態度は絶対しない。今は仕事も覚えたし良好な人間関係を保ってると思う。

〔出典〕独自アンケート調査
CASE2:女性ならではの悩み

最近は女性の活躍も増えてきている建築・建設業界。

令和2年1月16日に官民共同で「女性の定着促進に向けた建設産業行動計画」が策定されるなど、就業継続に向けた取り組みも行われています。

とは言ってもまだまだ男性社会の業界で、女性だからという理由で「なかなか馴染めない」「認めてもらえない」といった悩みを抱えている人も多いようです。

以下、建築・建設業界への転職経験者に、女性ならではの悩みの対処法を教えてもらったので、参考にしてみてください。

31歳 女性
飲食店から塗装工へ転職
女性A

女だけどやる気はあるし、力とかでは適わないけど、器用さとか細かい仕事は得意なので、そういった男の人が面倒に感じるような仕事を優先的に引き受けました。現場で依頼者がお年寄りの場合、男の人より女の人の方が打ち解けやすかったりするので、そういった所ですすんでやりました。

31歳 女性
施工管理から事務へ転職
女性B

「どぼじょ」という言葉がはやり、女性も多くなってきつつあるが、現場はまだまだ男性社会で、特にトイレが困った。できるだけ現場へ出ない仕事に就けるようにした。

〔出典〕独自アンケート調査
CASE3:残業に関する悩み

残業時間の多さや長時間労働になりがちな業界のひとつである建築・建設業界。

厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和5年分結果速報」を見ても、全業界と比べて月あたりの総労働時間が約30時間も多く、長時間労働の常態化がわかります。

総労働時間 所定内労働時間 所定外労働時間 出勤日数
建設業 164.4時間 150.7時間 13.7時間 20.1日
全産業計 136.3時間 126.3時間 10.0時間 17.6時間

働き方改革が進でいるとはいえ、建築・建設業界は一人が負担する仕事量も多く、納期に追われることも多いため、残業ゼロや長時間労働の回避は難しいのが現状です。

以下、建築・建設業界への転職経験者に、残業に関する悩みの対処法を教えてもらったので参考にしてみてください。

26歳 男性
施工管理から施工管理へ転職
男性C

転職の際に労働環境も含め就職先の候補を探しました。転職先は大手建設会社であったため、労働環境が良く残業も40時間程度となり、休みも就職当時は日曜のみ必ず休みで、万が一出勤の場合は必ず代休を取る等で改善されました。その後、完全週休2日制になりました。

35歳 男性
空調機の修理業務から施工管理へ転職
男性D

自分一人で仕事を抱え込まず、同僚や部下に仕事を任せながらみんなで仕事を分担するようにして仕事量を減らしていった。また、積極的にアプリ等を用いて業務負担を減らすことにより、残業時間を減らすことを目標としていた。例としては、スパイダープラスの利用を開始して写真整理の時間を大幅に削減できた。

〔出典〕独自アンケート調査
キャリアアドバイザーの笑顔

現在、上記の悩みを抱えている方は、ピンとくる対処法があればぜひ取り入れてみてください。

建築・建設業界への転職活動時の注意点

建築・建設業界への転職活動時の注意点を紹介します。

建築・建設業界への転職活動時の注意点イラスト

建築・建設業界で長く活躍するためのキャリアプランを立てる

建築・建設業界への転職では、長く活躍するためのキャリアプランを立てておくことが大切です。

現在は人手不足なこともあり転職しやすい業界ですが、景気変動の影響を受けやすい一面があったり、人手不足倒産が起こる可能性も高かったりと、リストラや倒産などのリスクもあるからですね。

さらに、建築・建設業界は現場仕事も多いため、年齢と仕事内容を考慮する必要もあります。

早い段階から長期的なキャリアプランを立てておくことで、市場価値を高めることもできますし、着実に将来に向けてのキャリアを積むことも可能です。

どの分野の専門性を高めるか、資格取得の計画はどうするかなど、転職前に考えておくことで、適切な転職先も見つけられるでしょう。

キャリアアドバイザー

キャリアプランについては、建築・建設業界に強い転職エージェントに相談するのがおすすめです。キャリアプランを実現するためにも、キャリアパス制度の整った会社を紹介してもらいましょう。

異業種からの転職なら適性を見極める必要がある

異業種から転職する場合、建築・建設業界の適性があるか見極めておくことも重要だと言えるでしょう。

建築・建設業界には特有の慣習や特徴があるからです。

例えば、問題となっている長時間労働、体力仕事や高所作業といった危険を伴う仕事があることなどが挙げられます。

また、若手不足が深刻な建築・建設業界は高齢化が進んでおり、昔ながらのやり方にこだわる人も。

令和3年雇用動向調査結果」によると、建築・建設業界の離職率は9.3と、16産業のうち下から4番目に低く、今後も高齢化が進むと予想されます。

このような背景から、年齢差のある同僚や仕事関係者とうまくやっていけるのかもポイントとなるでしょう。

さらに現場によってはスーパーゼネコンの社員から一人親方まで、幅広い人と接する機会もあるため、コミュニケーション力も求められます。

「転職しやすそうだから」という理由だけで異業種から転職しても、適性がなければ仕事が続かず短期離職につながるリスクもあるので注意が必要です。

キャリアアドバイザー

建築・建設業界がどのような業界なのかのリサーチや、自分の傾向・性格などの自己分析を転職エージェントに相談しながら進めてみてはいかがでしょうか。

今後のDX化に対応できるか考えておく

建築・建設業界はデジタル化が遅れているとはいえ、今後のDX(デジタルトランスフォーメーション)化に対応できるかどうかは、転職活動時の重要ポイントと言えるでしょう。

日本政府も人手不足や働き方改革の対応策として、建設DX推進に取り組んでいます。

例えば、以下のようなDX化の取り組みが行われています。

  • クラウドサービスを活用した現場とバックオフィスの情報共有。
  • ドローンを用いた危険箇所の調査。
  • ICT建機の導入による、オペレーターなしで重機を遠隔操作する技術の実用化。

現在、大手企業を中心にDX化が進んでおり、今後は中小企業にも広がり、業界全体に急速にデジタル技術が普及する可能性もあります。

これから建築・建設業界への転職を目指す人は、デジタルスキルを取得し、将来のキャリアに役立てることも検討するといいでしょう。

また、転職活動時には企業のDXに関する取り組みについても把握するようにしてください。

DX推進ポータル」から認定事業者を検索することも可能です。

「大林組」「鹿島建設」「大成建設」などスーパーゼネコンは認定事業者となっています。(※2024年10月時点)

キャリアアドバイザー

今後は体力や力仕事だけでなく、デジタル技術の活用も建築・建設業界では求められることを理解しておきましょう。

未経験から建築・建設業界の転職を成功させるコツ

未経験の人が建築・建設業界への転職を成功させるコツを紹介します。

未経験から建築・建設業界の転職を成功させるコツのイラスト

建築・建設業界で初めて働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

研修が充実している企業に入社する

建築業界は人手不足なので、未経験でも比較的転職は簡単だと言われています。

しかし転職できても仕事が続かなければ意味がありません。

研修が充実している企業に入社するのが、未経験から建築・建設業界への転職を成功させるコツです。

職種問わず、建築・建設業界は専門知識や経験が必要な業界であり、独自のルールや専門用語も多く存在するからです。

施工管理など建築・建設業界特有の職種はもちろん、例えば「簿記さえもっておけばどんな会社でも通用する」と思われがちな経理でも、建築・建設業界では特殊な勘定科目などが発生します。

未経験から建築・建設業界に転職する場合には、研修制度の整っている企業に入社して、専門知識やスキルを体系的に学ぶことで、安心して業務にあたれるでしょう。

仕事に必要な資格取得を継続的に支援してくれる会社であれば、サポートを得ながらキャリアアップを目指せます。

口コミや転職エージェントからの情報を参考に、研修制度・教育制度を用意している企業に応募しましょう。

未経験でも受験可能な資格を取得しておく

選考を有利に進めるためには、未経験でも受験可能な建築・建設業界関連の資格を取得しておくのがおすすめです。

未経験でも資格を取得しておくことで、建築・建設業界に対する熱意・やる気や知識をアピールできます。

「育ててもらうのを待つだけではなく、自分で成長していこうとする意欲がある人材」という印象を与えられるでしょう。

選考で有利になるだけではなく、資格取得のために勉強しておけば、転職後スムーズに業務を開始しやすいと考えられます。

未経験でも取得できる建築・建設業界関連の資格・スキル例は以下の通りです。

資格 おすすめ理由
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS) 報告書作成やプロジェクト管理に使える
建築CAD検定試験 CADを使った作業も多く実務スキルの証明となる
建設業経理士・建設業経理事務士
建築・建設業界で経理職を目指す際に役立つ
測量士補 測量に関する知識や技能が身につき実務に携わる機会が増える
第二種電気工事士
監督のもと電気工事の現場で働ける

希望する職種に合わせて選びましょう。

キャリアアドバイザーの笑顔

次の章では、建築・建設業界の転職で役立つ資格について詳しく紹介しています。未経験者向けの資格についても一部紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

建築・建設業界の転職で役立つ資格一覧

建築・建設業界の転職で役立つ資格一覧を紹介します。

建築・建設業界の転職で役立つ資格のイラスト

順番に詳しく解説するので参考にしてみてください。

建築士

建築業界で役立つ代表的かつ重要な資格のひとつが「建築士」です。

建築士は建物の「設計」「施工」「工事監理」を行うのに必要な国家資格で、資格の有無によって仕事の範囲なども変わってくるため、求人の選択肢が増えます。

具体的には以下の3種類があり、資格によって携われる建物の用途や規模などが異なります。

一級建築士 すべての構造・規模・用途の建造物(例:百貨店、病院、オフィスビル、学校など)
二級建築士 比較的小規模な建造物(例:一般住宅、小規模店舗、アパートなど)
木造建築士 小規模かつ二階までの木造建築物(例:木造住宅など)

また各資格によって免許の交付元が異なります。

資格 交付元
一級建築士 国土交通大臣
二級建築士 都道府県知事
木造建築士 都道府県知事

以前は受験資格に実務経験が必要なため、受験のハードルは高かったわけですが、令和2年の「改正建築士法」の施行によって、実務経験なしでも建築士試験を受けられるようになりました。

実務経験は免許の登録要件となったため、資格取得後に経験を積むことになります。

上記建築士の資格の中でも、一級建築士の総合合格率は毎年1割前後で推移しており、令和5年は9.9%(※)と、難関資格であることがわかります。

そのため、一級建築士に合格すれば転職市場の価値向上や収入アップ、キャリアアップなどにもつながるでしょう。
受験しやすくなった建築士の資格に、ぜひ挑戦してみてください。

(※)参照 公益財団法人 建築技術教育普及センター

資格の詳細はコチラ!

建築設備士

建築設備の分野への転職を目指しているなら「建築設備士」の資格が役立つでしょう。

建築設備士は建築設備に関する知識を証明する資格で、建造物の複雑化・高度化、カーボンニュートラルや安全性への意識の高まりを受けて、転職市場でも評価が高い資格のひとつだからですね。

受験資格の要件として、建設設備に関わる実務経験が必要なため、現在建設設備の業務についていて、経験や知識を証明したい人におすすめです。

実務経験の年数は、学歴によって変わってきます。

例えば、大学卒なら卒業後2年以上、高等学校卒なら卒業後6年以上の実務経験が必要です。

また、「一級建築士」や「1級電気工事施工管理技士」など特定の建築・建設に関する資格があれば、2年以上の実務経験で受験資格が得られます。

一次試験と二次試験があり、総合合格率は令和5年が19.1%(※)でした。

例年15~20%で推移しており、業務独占資格ではないものの、難易度の高い資格と言えるでしょう。

(※)参照 公益財団法人 建築技術教育普及センター

資格の詳細はコチラ!

施工管理技士

施工管理の仕事に転職したい場合は、施工管理技士がおすすめです。

キャリアアップや年収アップにもつながる可能性が高い資格だからですね。

施工管理技士とは、建設工事の現場で「施工計画書の作成」「工程管理」などの業務に必要となる国家資格です。

資格がなくても施工管理職として働けますが、工事現場には1名以上の有資格者を設置する義務があるため、資格があれば転職活動も有利に進められるでしょう。

携わる工事の内容によって以下の7種類に分かれており、それぞれに1級と2級があります。

  • 土木施工管理
  • 建築施工管理
  • 電気工事施工管理
  • 管工事施工管理
  • 造園施工管理
  • 建設機械施工管理
  • 電気通信工事施工管理

なお施工管理技士の一次試験(実務経験不要)に合格することで、施工管理技士を補佐する「施工管理技士補」の資格が取得できます。

まずは一次試験突破を目指して挑戦してみてはいかがでしょうか。

受験にあたっては年齢要件があり、二次試験を受験するためには実務経験も必要です。

詳細については各検定の公式サイトを確認してください。

資格の詳細はコチラ!

電気工事士

現場の仕事をしたいと考えている人には、電気工事士がおすすめです。

「電気工事士法」によって、電気工事に関するほとんどの工事は、電気工事士の資格がなければできないため、現場では重宝されます。

また、省エネや再生可能エネルギーの普及に伴って需要も増加傾向にあるため、転職にも有利な資格のひとつです。

電気工事士には「第一種」と「第二種」があり、第一種のほうが実施できる電気工事の範囲が広くなっています。

電気工事士として現場を経験してから、施工管理へとステップアップして年収アップを目指すキャリアパスもあります。

ちなみに電気工事士の受験資格はとくにありません。

さらに「第二種電気工事士」の合格率は、比較的高いのが特徴です。

令和6年度上期は学科試験60.2%(※1)、技能試験71.0%(※2)で、60%台~70%台で推移していることから、未経験でも挑戦しやすい資格と言えるでしょう。

(※1)一般財団法人 電気技術者試験センター「令和6年度第二種電気工事士上期学科試験の結果について」
(※2)一般財団法人 電気技術者試験センター「令和6年度第二種電気工事士上期技能試験の結果について」

資格の詳細はコチラ!

電気主任技術者

電気工事に関する専門性を高めたい人や、キャリアアップを目指しているなら、電気主任技術者も建築・建設業界の転職には役立つでしょう。

電気工事士が電気工事の実務を担うのに対し、電気主任技術者は電気設備全体の技術的管理を行う電気保安の専門家で、電気工事士を監督する立場にもあります。

「有資格者の高齢化」「オフィスビルの増加」「再生可能エネルギー設備の普及」などから、将来的な人材不足が予想されているため、今後需要がさらに高まると考えられます。

他の電気系資格に比べると年収も高いため、転職活動にも強みとなる資格です。

ただし、年収だけでなく専門性も高いことから、合格率は低く難関資格とされています。

電気主任技術者の資格には「第一種」「第二種」「第三種」があり、入門資格にあたるのが『電験三種』と呼ばれる第三種です。

令和6年度の電気三種上期試験の合格率は16.0%(※)。

資格取得と転職活動のスケジュールをしっかり検討した上で目指すようにしてください。

(※1)一般財団法人 電気技術者試験センター「令和 6 年度第三種電気主任技術者上期試験の結果について」

資格の詳細はコチラ!

建設業経理士・建設業経理事務士

建設会社の経理職を目指す人におすすめなのが、建設業経理士・建設業経理事務士です。

建築・建設業界の経理では「完成工事未収入金」「未成工事支出金」など独特の勘定科目が登場するため、業界に特化した経理の資格があると即戦力として評価されるでしょう。

1級と2級が「建設業経理士」、3級と4級が「建設業経理事務士」と呼ばれます。

1級・2級にあたる建設業経理士は、公共工事入札時の評価対象になっているため、資格を取得しておくと転職活動が有利になると期待できます。

また、1級・2級をもっていると、資格手当がつくことも。

建築・建設業界の経理について勉強しておくことで、スムーズに業務開始できるメリットもあります。

簿記の基礎知識を身につけてからのほうが勉強しやすいので、日商簿記を取得していない人は、まず日商簿記の勉強から始めるのがおすすめです。

資格の詳細はコチラ!

建築CAD検定試験

建築・建設業界のCADオペレーターを目指す人には、建築CAD検定試験の受験をおすすめします。

資格がなくてもCADオペレーターにはなれますが、資格を取得することで知識やスキルを証明でき、即戦力して評価されやすくなると期待できるからです。

CADに関する資格はいくつかありますが、建築CAD検定試験は名前の通り建築・建設業界で必要とされるスキルに特化しています。

社会人や大学生・専門学校生(高校生以外)の場合は「准1級」「2級」「3級」の試験を受験可能で、受験資格はとくにありません。

実務経験がなくても受験でき、通信教育や資格スクールにもCADの講座が数多くあるので、未経験者でも挑戦しやすい資格です。

転職活動で他の候補者と差別化できる場合もあるので、未経験から目指す人は受験して損はないでしょう。

資格の詳細はコチラ!

建築・建設業界の優良企業を見極めるポイント

建築・建設業界の優良企業を見極めるポイントについて紹介します。

建築・建設業界の優良企業を見極めるポイントのイラスト

経営基盤がしっかりしているかを確かめる

まずは経営基盤がしっかりしている会社なのかを確かめましょう。

建築・建設業界は、経済動向によって需要が変動し、企業経営にも大きな影響を受けるからです。

「経営基盤がしっかりしている」とは、「財務状況が健全」「業績が安定している」といった状態を意味します。

建築・建設業界で長期的にキャリアを築いていくうえでも、経営基盤のしっかりしている会社なら安心感もあります。

企業の公式サイトなどで「財務状況」「業績推移」をチェックしておきましょう。

また、社員の年齢構成もチェックポイントです。

逆ピラミッド型の場合、後継者がおらず廃業する可能性もあります。

帝国データバンクの『「建設業」倒産動向調査(2023年)』によると、人手不足や建設コストの上昇を背景に、前年比38.8%増の倒産件数となっています。

今後も倒産件数の増加が懸念されていることから、転職先の経営基盤を重要視する必要があるでしょう。

財務状況や社員の年齢構成などの情報収集が上手くできない場合は、建築・建設業界に詳しい転職エージェントに情報提供してもらうのがおすすめです。

求人票の内容が充実しているかを確認する

求人票をチェックする際には、内容が充実しているかを確認しましょう。

内容が充実している企業は、ブラック企業と呼ばれる企業との差別化をはかるために、透明性を確保しながら意欲的に採用活動を行っていると言えるからです。

とくに建築・建設業界は人手不足で、企業としても優秀な人材を効率的に確保するために、求人票に信頼性を持たせています。

求人票で注目したいのは、次の4点です。

  • 昇給や休日などの条件面
  • 研修制度や福利厚生の詳細
  • 社内や現場の様子
  • 実績や工事例

上記内容が記載されていれば、優良企業かどうか判断する一助となるでしょう。

ただし、良いことばかり記載があって、具体的な内容が書いていない求人は注意が必要です。

「求人票の内容がわかりにくい」「内容が薄い」と感じたら、面接で確認するようにしましょう。

優良企業を見極める自信がない場合は、建築・建設業界向け転職エージェントにサポートしてもらうのがおすすめです。

長時間労働への対策があるのかをチェックする

長時間労働への対策があるのかもチェックしておきたいポイントとなります。

積極的に労働環境の改善に取り組んでいる企業は、従業員のライフワークバランスや健康を重視していると考えられるからです。

長時間労働が常態化している建築・建設業界ではあるものの、近年対策が進んでおり、2024年4月から建設業の働き方改革を進めるための「時間外労働の上限規制」も適用されています。

よって、対策を行っている企業は、コンプライアンス(法令順守)を徹底している企業だとも言えるでしょう。

建築・建設業界の長時間労働の対策としては、以下の内容が例として挙げられます。

■建築・建設業界の長時間労働の対策例

  • 現場に施工管理アプリを導入
  • 4週8休工程調整会議の開催
  • 建設ディレクターの活用

対策のほか、労働時間の管理体制や有給休暇の取得率なども確認しておきたいポイントです。

「業務効率化の取り組み」「現場と管理部門の連携」について、面接で質問してみるのもいいでしょう。

ローバー都市建築事務所代表の野村正樹氏から建築・建設業界の転職活動に向けてのアドバイス

最後となりますが、ローバー都市建築事務所代表の野村正樹氏から、建築・建設業界の転職活動に向けてのアドバイスをいただいたので紹介します。

野村正樹氏のコメント

建築・建設業界での転職に際しては、スキルと経験をうまくいかしながら、いい転職先を選ぶことがポイントとなります。

履歴書のほかにポートフォリオの整理も大切です。また、市場調査を行い、需要が高い分野や地域を選びましょう。

面接のときには準備を怠らず、企業文化との適合性を確認するようにしましょう。

給与や福利厚生、職場安全にも注意を払い、自分の将来の展望にあっているかをみることも重要です。

コミュニケーション能力も重要で、プロジェクトチーム内での円滑なコミュニケーションを心がけましょう。慎重な計画と準備が転職成功への鍵となります。

監修者プロフィール
ローバー都市建築事務所代表の野村正樹氏

野村正樹 
同志社大学法学部を卒業後、京都工芸繊維大学造形工学科へ編入学。
(株)NEO建築事務所を経て、00年「ローバー都市建築事務所」設立。
後に、京都工芸繊維大学大学院建築設計学 前期博士課程修了。
2006~2018年 毎日新聞京都版 朝刊「きょうと空間創生術」第1回~第274回執筆掲載。

一級建築士 / インテリアコーディネーター / 宅地建物取引士 / 古民家鑑定士一級

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