
どんな仕事をするにも、ある程度の体力は必要です。
ただ体質的に疲れやすかったり年齢的に体力が落ちてきたりして、体力面のハードルを感じて仕事選びに悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
「体力的にきついから、長くは働けない。仕事を変えたい」という話もよく聞きます。
今回は体力に自信がない268人にアンケート調査を実施。
実際に体験した仕事の中から、体力がない人もおすすめできる仕事を教えてもらいました。
- 調査対象:体力に自信がない人
- 調査期間:2024年12月5日~19日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:268人(女性180人/男性88人)
- 回答者の年代:20代 17.9%/30代 32.9%/40代 28.7%/50代 16.8%/60代以上 3.7%
アンケート結果に対して、鶴喰キャリアコンサルタント事務所の鶴喰伸吾氏よりご考察いただいております。
鶴喰伸吾氏
大学卒業後、医療機関にて診療報酬請求業務、経営企画業務、人材育成マネジメント業務等、経営幹部として幅広い業務に従事。医療機関に勤めながら、鶴喰キャリアコンサルタント事務所を設立。主にヘルスケア業界に携わる人材や求職者・転職者に対してコーチング等も含めたキャリア支援をおこなっている。加えて、キャリアと心身の健康の関連性を軸に、健康経営の支援や国際薬膳師としても活躍の幅を広げている。
【保有資格】
- 国家資格キャリアコンサルタント
- キャリアカウンセラー(CDA)
- NLPプロフェッショナルコーチ
- 健康経営エキスパートアドバイザー
- 医療経営士2級
- 国際薬膳師

回答数の多い順に、ランキング形式で紹介しているので、仕事を探す際の参考にしてみてください。
体力に自信がない人におすすめの仕事ランキング
「体力に自信がない人におすすめの仕事」を聞いたところ、ダントツは「事務職(32.5%)」、2位は「コールセンター(18.7%)」でした。
室内で座ってできる仕事を挙げた人が多くなっています。
「接客」や「軽作業」には動きがあるものの、適度な動きであればこなせると感じた人も多くなりました。
1位 事務職
- 立ち仕事があまりないデスクワーク。立つことや階段の上り下りがない。日中に多く、夜勤は少ないため(20代 女性)
- 事務系の仕事は、好きなときにトイレ休憩へ行けるから(30代 女性)
- 会計事務所での事務。冷房や暖房といった就業環境が整っている。また繁忙期が限定されていて、比較的予定どおりに休日・休暇や休憩が取れると思うため(50代 男性)
1位は「事務職」です。
事務職は基本的に座ってパソコン作業や書類の整理などをするので、立ったり重い物を持ったりする機会は少なく、体力的には楽です。
また室内で作業するため、空調が効いた場所での勤務になり、気温や室温によって体力が奪われていくこともほぼありません。
「昼の電話当番」などがなければ、規則的に休憩時間を取れることが多いですし、人数が十分いる職場なら休暇も比較的取りやすくなっています。
ただ職場によっては「半分事務で、半分現場」といったケースもあるので、就職・転職の際には仕事内容や職場環境をしっかりチェックしましょう。
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2位 コールセンター
- 通販会社のカスタマーサポート。空調が効いた空間で、座って仕事できる。ほぼメールと電話の対応をしているだけなので、体力を使わない(30代 女性)
- 椅子に座って電話をするだけなので、体力的には疲れない(40代 男性)
- ずっと座りながらできる仕事だから。大勢で同じ仕事内容をしているので、比較的有給休暇を申請しやすい(50代 女性)
2位は「コールセンター」でした。
コールスタッフやカスタマーサポート担当は、空調の効いた部屋で電話やメールの対応を行います。
そのため体力的につらいと感じることは少ないと期待できます。
スタッフがたくさんいるコールセンターであれば、比較的休暇を取りやすいというコメントもありました。
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※調査日2025年2月11日
3位 接客
- アパレル販売員。夏も冬も空調が効いているので、体力を奪われない。重い物を運ぶことがあまりないので楽。頻繁にお客さんが出入りする土日や繁忙期以外は、基本的にゆっくりできる(30代 女性)
- お中元の予約。座ってパソコンでお客様対応をするので、立ったり動いたりすることが少ないからです。大体のスタッフがアルバイトなので、休憩もしっかり取れるし、時間になれば帰れます。頭は使いますが、体は楽です(40代 女性)
- ゲームセンター店員。ほとんどすることがない。たまに「お金が詰まった」や「クレーンゲームの商品が落ちてこない」というお客さんへの対応があるのと、閉店後にのんびり清掃をするだけ。空調もよく効いていて、重労働もありませんでした(50代 男性)
3位は「接客」でした。
立ち仕事で動くイメージのある接客業ですが、屋内で働けるので気温の影響は受けません。
また店舗・施設を上手に選べば、体力的な負担の少ない仕事もあります。
アンケート結果から、体力的負担の少ない接客業の特徴としては、「扱う商品が軽い」「あまり忙しくない」などがあるとわかりました。
ゲームセンターや映画館など「お客さんが自由に過ごす場であり、スタッフとのやりとりがあまりない」という職場も、働く人にとっては楽です。
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4位 データ入力
- 座って作業でき、体力はまったく必要ないから(20代 女性)
- 在宅でできるデータ入力。自分のペースで体を休めながら仕事できるから(40代 女性)
- ずっと座っていられるから。立ちっぱなしの仕事は、元気な人でも体調が悪いと貧血を起こしたり倒れたりします(50代 女性)
4位は「データ入力」となりました。
データ入力は座ってできるので、体力的には楽です。
「在宅でできるデータ入力」と答えた人も複数いて、通勤の負担を減らせるメリットも大きいとわかりました。
ただしデータ入力は基本的にずっとパソコン画面を見ているので、長時間やっていると目はかなり疲れます。
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5位 受付
- クリーニング店の受付。休憩できるタイミングが多いから。身体を動かす範囲が少ないから(20代 男性)
- 銀行の窓口。基本的に座ってできるし、天気に関係なく屋内で仕事ができるから(40代 女性)
- モデルハウスの受付。接客時は立ち仕事になりますが、お客様に展示場を案内したりコーヒーをお出ししたりするなど、体力に大きな負担はないです(50代 女性)
「受付」が5位です。
お客さんが来るまでは座ってできる受付の仕事も多いので、体力的に楽だと感じた人が多くなりました。
具体的には「クリーニング店」「スポーツクラブ」「住宅展示場・モデルハウス」「銀行」「温泉施設」「催事」などの仕事が挙がっています。
屋内の受付係がほとんどなので、空調も効いています。
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同率5位 軽作業
- メール便の仕分け。軽いこと。またゲーム感覚でポイポイ仕分けするのが楽しかったから(20代 女性)
- 物流の梱包・検品作業。マイペースで融通が利く。梱包系は肉体労働が比較的少なく、検品系もハンディ使用がほとんどで、肉体を酷使しない(40代 男性)
- 100円ショップやドラッグストア向けの、マスクやガーゼなどの袋入れ。座り仕事で、軽いため荷物の移動も苦にならない(50代 女性)
「軽作業」も5位でした。
「検品」「梱包」「仕分け」といった作業を挙げた人が多くなっています。
検品や梱包は座ってできる職場も多く、体力的な負担は少なめです。
また仕分けやピッキングでは動きますが、軽い物を扱う作業であれば「体力がなくても大丈夫」という声もありました。
職場によって負担は違うので、仕事を探す際には「何を扱うのか」「適宜休憩はあるか」などをチェックしましょう。
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ランキングを見てもわかるように、体力に自信がないのならオフィスワーク中心に仕事を探すようにしましょう。
基本的にオフィスワークは座ってできる仕事が多く、体力を必要とする仕事は少ないからです。
室内の仕事なら空調設備も整っているため、気候・天候によって体力が奪われるのを避けられます。
さらに、長時間勤務や夜勤のある仕事は避けるのが無難です。
また職場が遠いと、朝早く出て帰りも遅くなってしまうので、できるなら自宅から近い職場を選ぶのがおすすめです。
最近では在宅勤務ができる職場も増えています。
体力に自信がないのなら、在宅でできる仕事を探してみてはいかがでしょうか。
体力に自信がない人がつらいと感じる仕事ランキング
体力に自信がない人に「どのような仕事をつらいと感じるか」を聞いたところ、1位は「立ちっぱなし(35.8%)」でした。
2位「力仕事(30.6%)」も3割を超えています。
作業そのものに体力を使う仕事がランクイン。
また疲れたときに休憩を取りにくい仕事や、作業そのものの負担は少なくても労働時間が長い仕事なども、つらいと感じる人が多くなっています。
1位 立ちっぱなし
- 立ちっぱなしでの作業がつらいと感じました。ずっと動いている仕事も疲れを感じますが、動くこともなく常に立ったままでいるほうが、姿勢を大きく動かせないのでつらかったです(20代 男性)
- レジ打ちなど、立ち仕事(30代 女性)
- 販売などの立ち仕事(50代 女性)
1位は「立ちっぱなし」です。
具体的には「飲食店やアパレル販売などの接客」「立ったままで行う製造」などの仕事が挙げられました。
立ち仕事は足腰への負担が大きく、履いている靴によっても負担が増します。
そのため疲労感が大きくなり、つらいと感じる人も多くなりました。
立って動き回る仕事も体力を使いますが、「立ったまま動けないのもつらい」という声も。
同じ場所で立ったままの仕事としては、「警備」「レジ」などがあります。
ただ最近ではレジ仕事の負担を軽減しようと、レジスタッフ用の椅子を用意している小売店も少しずつ増えています。
2位 力仕事
- 重い物を運ぶなど、身体に負荷がかかる仕事(20代 男性)
- 肉体労働全般。あるいは内容にかかわらず、「自分以外は体力のあるメンバーばかり」という状況(40代 女性)
- 重量物を持ったり運んだりする仕事。運送会社で家具や冷蔵庫などを車から荷下ろしするのはつらかったです(60代以上 男性)
2位は「力仕事」でした。
重い物を持ったり、力を使って作業を行ったりする仕事はつらいと感じる人が多数。
体力がないので、体力を使う仕事がつらいのは当然です。
例えば「建築・土木系の現場作業」「引っ越しスタッフ」「荷積み・荷下ろしを行う配送業」などは、重い物を運ぶ機会が多く、体力や腕力が必要となります。
「求人票には軽作業と書かれている仕事でも、意外に重い物を持つことがある」という体験談もありました。
3位 外で働く
- 警備員など屋外での仕事(30代 男性)
- 屋外での仕事全般。例えば道路工事や建築関係の仕事など。夏は暑いし冬は寒いし、力仕事で汗水流して汚れて働いている姿を見ていると尊敬する(40代 女性)
- 暑さ・寒さの影響を直接受ける屋外の仕事(50代 男性)
3位は「外で働く」でした。
とくに「夏の暑い時期や冬の寒い時期に外で働くのはつらい」という声が多くなっています。
暑い場所や寒い場所にいると、ただ立っているだけでも体力を奪われるからですね。
屋外で身体を動かして作業するとなると、さらに体力が必要です。
4位 休憩を取りにくい
- 休憩を取りにくい教職(20代 女性)
- 自分のタイミングで休憩を取れない仕事(50代 男性)
4位は「休憩を取りにくい」となりました。
疲れたときに「休憩したい」「休暇を取得したい」を考えるのは当然です。
適切に休まないと、仕事のパフォーマンス低下にもつながります。
ただ職場によっては忙しかったり代わりがいなかったりして、自分や休みたいタイミングで休めないことも。
タイミングよく体力を回復させられないので、つらいと感じる人が多くなりました。
5位 労働時間が長い
- 残業や休日出勤の多い仕事。年間稼働日の多い仕事(30代 男性)
- 長時間の仕事ならなんでも(40代 女性)
- 残業の多い仕事。定時で帰宅できることがほとんどない仕事(50代 男性)
「労働時間が長い」が5位です。
労働時間が長いと、作業自体の体力的な負荷が低くても、疲れてしまいますね。
さらに、長時間の立ち仕事などは疲れが増すと考えられます。
また労働時間が長ければ、体力回復にあてられる時間は当然減ります。
時間で言うと「朝が早い仕事はつらい」「勤務時間が不規則だとつらい」という声もありました。
極端だったり不規則だったりする労働時間だと、とくに体力のない人は体調を整えにくくなると考えられます。
仕事の間に休憩が取れるなら、出来るだけ楽な姿勢を取り、リラックスして過ごすようにしましょう。
体力を回復するには休息が必要だからです。
立ちっぱなしの仕事なら、靴を脱いだり緩めたりするのもおすすめです。
また、自宅での過ごし方も見直してみてはいかがでしょうか。
食事や睡眠は体力に大きな影響を与えます。
体力に自信のない人は、食事や睡眠の質を上げてみると仕事のつらさが違ってくるかもしれません。
調査結果と鶴喰伸吾氏の監修コメントをご紹介
体力がない人は、立ち仕事や腕力が必要とされる仕事は避けましょう。
また屋外での仕事も、季節によってはかなり体力を奪われるのでおすすめしません。
反対におすすめなのは、「室内で座ってでき、重い物を扱わない仕事」です。
代表的な仕事は、事務職やコールセンター勤務となります。
在宅勤務できる事務系職種を選べば、通勤による体力の消耗も防げます。
ただし事務系の仕事でも、長時間勤務だったり勤務日時や休憩時間が不規則だったりすると、体力がない人にはつらいことも。
仕事内容はもちろん、職場環境もチェックすることが大切だとわかりました。
調査結果に対して、監修者の鶴喰伸吾氏からコメントいただきましたので紹介します。
- 鶴喰伸吾氏の監修コメント
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働き方が多様化している中、体力に自信がない方の働き方や職種選びはとても大切です。
働く時間を調整する時短勤務やパートとして働くことも良いですが、特に比較的「体力を使わない職種」に就くことがおすすめです。
その中でも事務系職種は、季節に関係なく快適な場所で仕事ができ、体力が削られることもさほどない為、選択肢の一つとして検討しても良いでしょう。
一方で、事務系職種といえども、意識的に身体を動かし体力の維持や向上をすることも大切です。
今以上に体力を低下させない為にも、仕事中はこまめに席を立つなどのケアを心がけましょう。
本記事を参考にし、心身ともに無理の無い範囲で自分の望むキャリアを選択されて下さい。