優良派遣事業者認定」という名称から、取得済み派遣会社に対して良いイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、優良派遣事業者制度を取得している派遣会社だけがおすすめなわけではありません。

なぜなら、そもそも優良派遣事業者認定へ申請している派遣会社自体も少ないからですね。

申請時に必要な手間や費用を抑えるため、あえて取得していない優良派遣会社も多いです。

そのため、取得していなくてもおすすめの派遣会社もあります。

この記事では、優良派遣事業者認定制度の解説や、その一面だけで決めるのがおすすめではない理由について解説しています。

優良派遣事業者とは

優良派遣事業者とは、厚生労働省(から委託された認証委員会が指定した審査認定機関)が認めた派遣事業者のことです。

「優良派遣事業者認定制度」の公式サイトには、優良派遣事業者については以下のように書かれています。

法令を遵守しているだけでなく、派遣社員のキャリア形成支援やより良い労働環境の確保、派遣先でのトラブル予防など、派遣社員と派遣先の双方に安心できるサービスを提供できているかどうかについて、一定の基準を満たした派遣事業者は「優良派遣事業者」として認定されます。

優良派遣事業者認定制度公式サイト「優良派遣事業者とは?」より

認定されているのは167事業者

2020年10月現在、認定されている優良派遣事業者は167事業者です。

一方、厚生労働省が毎年発表している「労働者派遣事業の事業報告の集計結果」によると、平成29年6月1日時点の派遣事業所数は約79,500事業所(事業者数は非公開)あります。

事業者数と事業所なので単純には比べられませんが、一事業者一事業所の中小派遣会社もあり、優良派遣事業者に認定、もしくは応募していない事業者の方が格段に多いと言えます。

派遣事業者と派遣事業所の違い

派遣事業者は「本部」、派遣事業所は派遣登録などを行う「場所」です。

例えば、優良派遣事業者の「ANAビジネスソリューション株式会社」は東京にある本部の「品川事業所」の他に、「本社・品川シェアードサービス事業所」「羽田シェアードサービス事業所」など複数の事業所があります。